東北社会人リーグ2部北 第7節
晴天に恵まれる中、水沢サッカークラブVSヌ・ペーレ平泉前沢の試合が胆沢川桜づつみ多目的広場で行われた。この試合に勝つと、東北社会人リーグ2部北の優勝に大手がかかる、大事な一戦だ。東北リーグに参戦し、早15年。優勝争いをしていた、参入当初。しかし数年前までは、県リーグへの降格の危機もあった。しかし、何とか今日までやってきた。会場には、勝利の瞬間を焼き付けようと、スポンサーである(有)菅勝不動産を始め、奥州市の青年会議所の方やOB選手等々たくさんの人たちが足を運んでいた。
フォーメーションは3-5-2。スターティングメンバーは、GK31番根本一平、DFは右から2番後藤峻汰・10番千葉龍二・26番菊池千帆。MFはダブルボランチに11番今松諒平・24番藤原直哉、右ウイングバックに32番田村昭太、左ウイングバックに9番佐藤史也、そしてトップ下に14番石母田弘。FW2枚は19番佐藤達也、20番鈴木雄大の布陣。リザーブメンバーにはGK27番三浦、DF5番朝日田、6番千田、13番木村、25番佐々木郁、28番佐々木巧、FW15番藤原史の計7選手。
対するヌ・ペーレのフォーメーションは4-2-3-1。今年に入って2試合練習試合を行っているが、2回ともこのフォーメーションだ。戦績は1勝1分。昨シーズンは1勝1敗と、力の差はほとんどない。ヌ・ペーレは、組織で守ることに長けており、全員で守り、ロングカウンターを得意としている。
コイントスの結果、水沢ボールになった。円陣を組み、キャプテン10番の千葉が檄を飛ばす。午前11時キックオフの笛が鳴った。
開始1分ペナルティーエリア付近、絶好の位置でのフリーキックのチャンス。キッカーは11番今松。しかし、ほんのわずかにゴールを捉える事が出来ず。すると今度は、ヌ・ペーレのコーナーキックが立て続けに3本も。あわや、失点シーンをなんとか回避。ピンチとチャンスを迎え、両チーム緊迫感が増した。
お互い開始直後である為、積極的にロングボールを多用していた。この均衡を崩したのは、ヌ・ペーレだった。開始10分、左サイドバックからのロングフィードに走り込んだFWが合わせ、先制点。取られたくなかった、先制点を与えてしまったが、GKとDF陣で声を掛け合い修正する。
試合が再開し、9番佐藤史、32番田村にボールを集め、サイドから徹底的に攻める。しかし、なかなかシュートまで行けないでいた。前半31分セカンドボールを14番石母田が拾い、右サイドへ展開。そこに走り込んだ32番田村がダイレクトで折り返し、19番佐藤達也が合わせ、ゴールに押し込んだ。振り出しに戻り、GKの根本が全員に気合いを入れる。両チームともに負けたくない一心の為、フィジカルコンタクトに激しさが増す。小野寺監督もベンチから大きな声を出し、選手に指示を送る。互いにチャンスを作れないまま、前半を終える。
ベンチに戻り、水分・栄養補給をしながら、コミュニケーションを図る。ベンチメンバーもウォーミングアップを始め、いつでもピッチに立てる準備を始めた。何としても勝ち点3が欲しい為このままでは終われない。チームの心を一つにし、後半へ臨む。
後半立ち上がりからヌ・ペーレゴールに襲い掛かる。立て続けのコーナーキックに2番後藤が詰め込むも相手キーパーのパンチングで防がれた。その後も9番佐藤史、14番石母田がシュートを打つもネットを揺らすことが出来ない。小野寺監督は交代カードを切る。後半20分9番佐藤史に代え、6番千田を投入。後半29分、20番鈴木に代え、15番藤原史ピッチに送り出す。6番千田はスピードが持ち味でサイドの起点に、15番藤原史にはフィジカルを活かし前線での起点になることを要求する。選手たちも、交代メンバーを見て、監督の意図を汲んだ。
1-1のまま試合終盤へ。激しさが増し、10分間でイエローカードが4枚も出る。アディショナルタイムは4分。最後の交代カードとして28番佐々木巧を投入する。14番石母田がファールを受け、ゴール正面約40メートルの位置でフリーキックのチャンス。11番今松が蹴ったボールが相手DFに当たり、ゴール前にこぼれる。必死に詰めるも、ヌ・ペーレの選手が何とかかき出し、コーナーキックに。ラストチャンスかと思いきや、ここで試合終了の笛。たくさんの応援団を前に勝ち点1で涙を呑んだ。
試合全般を通し、いつものポゼッションやショートカウンターといった自分たちのサッカーが出来ていなかった。相手に合わせ、蹴り合ってしまった事や、縦に急ぎ過ぎていた事が、勝利に繋がらなかった要因と反省。
今回引き分けた事により、優勝争いは分からなくなった。5チーム中4チームが優勝を狙える位置に。水沢サッカークラブは、リーグ戦を消化した為、他チームの結果次第となる。試合が行われる、11月1日と8日を不本意ながらも祈って、待つしかない。
ご多忙の中、足を運んで頂いた方々、本当にありがとうございました。とても心強かったです。東北リーグは終わりますが、来年の天皇杯に向けて、予選が始まりますので、またチーム一丸となって精進していきたいと思います。これからも応援のほど、宜しくお願い致します。
水沢サッカークラブ